口内の病気を誘発させる喫煙は歯の寿命も縮める

禁煙マーク タバコの煙の中には、よく知られているニコチン・タールなど以外にも200種類以上の有害物質が含まれていて、その中には50種類以上の発がん性物質が含まれています。
喫煙によるこのような健康被害は生活習慣病すべてに及ぶことが分かっていますが、がん、糖尿病、高血圧症などの内臓の病気にとどまらず、口内環境に悪影響を与えてさまざまな病気に繋がることが明らかになってきています。
歯磨きや食事も生活習慣の一部ですので「歯周病」「歯肉炎」も生活習慣病の一つと言われています。

また、喫煙習慣による口内環境は、タバコのニコチンが血管を収縮させるため、酸素・必要な栄養分が血液に乗って歯肉にまで運ばれるのが難しくなってくるという状況をも作り出します。
これは、異物を攻撃する働きのある白血球も歯肉へと届きにくくなるので、免疫機能の低下も引き起こすことになります。
ニコチンは血管内だけでなく、口内の歯周組織内に沈着蓄積していき、線維芽細胞が増えるのを抑制してしまうため、歯肉の細胞修復機能を低下させます。
歯肉へ酸素が行き届かなくなると、酸素を嫌う歯周病菌が歯周ポケット内に増殖しやすくもなります。

喫煙によるこれらの影響は歯肉炎や歯周病の初期症状として歯肉の腫れ・出血・歯のぐらつきといったことに現れてきますが、非喫煙者と比較して、喫煙者ではこれらの初期症状が現れにくいことが分かっています。
これは、歯周ポケットがより深くなってしまうことにより、自覚症状を感じることなく歯周病などが進行してしまうからです。
非喫煙者よりも病気の進行が早く、喫煙しながら治療を行った場合にもその効果が出にくいため、結果的に喫煙は歯の寿命を縮めることになります。

喫煙による影響として口内に現れる可能性のあるものでは、他にも歯肉メラニン色素沈着・角化症・黒舌症・味覚減退・口腔がん・歯肉がんなどがあげられます。
体内に入った有害物質によって体は活性酸素を発生させ、そのダメージから体を防ぐために亜鉛が利用されることになるわけですが、味覚障害は体内の亜鉛欠乏により発症すると言われています。
また、口腔がんや歯肉がんは、喫煙による有害物質が口腔粘膜を傷つけることによりただれ、しこりなどが発症することも分かっています。

これらの口内疾患は、喫煙者本人だけでなく、周囲の人々の口腔内においても発生する可能性が高くなります。
受動喫煙による影響は想像以上に大きいものですので注意が必要です。